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2013年11月23日に富山県・真砂岳大走沢で発生した雪崩事故の現場調査を11月24日に行いましたので、その破断面調査に関する部分のみを速報としてお知らせ致します。数値等は速報値ですので、この後、変更される可能性もあります。
●事故データ●
日付: 2013年11月23日
時間: 10時55分頃
場所: 真砂岳・大走沢( 地形図 )
種類: 面発生乾雪表層雪崩
規模: size 3.0
破断面: 北〜北東、高さ200cm前後(目測。調査地点では185cm)、斜度20度
弱 層: こしもざらめ雪(粒度1.0mm、厚さ4cm)
滑り面: 融解凍結クラスト(硬度K+)
※プロファイルは、SPINの立山・真砂岳・大走沢雪崩破断面(ID 713・日付131124)でご覧頂けます。SPINの記号等は「 こちら 」を参考にされてください。
赤丸が破断面調査を実施した場所。写真は昨日(23日)に撮影されたもの。
本日(24日)の破断面でのデータ採取の様子。
【地形特徴】
当該斜面は、斜面に対して横向きに吹く風で雪が堆積する地形。上部に複数の発生区を持ち、北向きの発生区は凸状斜面となっている。沢の途中に平坦部や屈曲点があったり、末端は細くなっており、地形の罠を構成している。
【積雪状況】
上部破断面のクライマーズライト側でのプロファイル。プロファイル地点では破断面高185cm。弱層は、事故前日まで継続したの荒天(18日〜22日)以前の旧雪内に形成していた、こしもざらめ雪。滑り面となった融解凍結クラスト層周辺には、まだ強い温度勾配が残っている。
なお、今回の弱層は、11月16日付けの「 雪の掲示板
」で書き込まれている「テストプロファイル@2410m, NW, CTM↓45cm SC on □
2mm」で観察されていたものと同時期に形成したと考えられる。形成日などの検討は今後実施する予定。
補足:
雪崩規模等を含めた全体概略のレポートは後日、アップ致します。