RSSセンター
メイン | 簡易ヘッドライン |



2011年3月11日に長野県・白馬村小日向山で発生した雪崩事故の現場調査を3月14日に行いましたので、その概略を速報としてお知らせ致します。数値等は速報値ですので、この後、変更される可能性もあります。
●データ●
日付: 2011年3月11日
時間: 不明
場所: 小日向山( 地形図 )
種類: 面発生乾雪表層雪崩
規模: size 3(標高差約700m)
破断面: 北東、幅150m以上、高さ約70cm、斜度約40度(断面観測観測実施個所)
弱 層: こしもざらめ雪(粒度1.0-1.5mm、硬度4F、厚さ2-3cm)
滑り面: 融解凍結クラスト(硬度K)
※プロファイルは、SPINの小日向山破断面(ID 526・日付110314)でご覧頂けます。
※SPINの記号等は「 こちら 」を参考にされてください。
事故現場周辺には複数の雪崩跡があったが、事故に関連したと考えられる雪崩流路は点線で示した3つであった。
破断線は森林内にも広く広がっており、断面観測を実施した破断面の長さは150m以上。
事故に関連したと考えられる雪崩流路と埋没箇所。
雪崩破断面での断面観測。弱層は2月28日に降った雨によって形成されたクラストの上に形成された、こしもざらめ雪層。場所によっては、こしもざらめ層よりも上に位置する降雪結晶層からも破断し、ステップダウンしている。
●行動●
グループ: 3人
種別: 山スキー
内容: 11日に日帰りの予定で小日向山へ入山。夜になっても帰宅しないため、関係者が捜索を開始。翌12日より長野県警および遭難対策協議会による捜索が行われ、1人は12日に、2人は13日に、いずれもビーコンによって発見された。3人全員死亡のため、行動などの詳細は不明。